喧嘩と博奕に明け暮れる明治中期の北九州・若松。この一帯を縄張りに持つ睦会宗家の総長・浦田が引退し、その跡目を大室一家の組長・大室弥八に譲った。だが、この表明により、跡目をめぐる抗争が勃発。九州一の大勢力を誇る一家の二代目争いだけに、その闘いは壮絶を極めた。任侠道一筋に生きる一匹狼の川船頭組頭・周吉、掟を重んじ仁義を貫く総長の実子・栄次、暴れん坊の一匹狼・鉄次、組のため一家のため悪を承知で突き進む大室の代貸・滝、一家と子分のために心ならずも滝とともに地獄を歩む組長・大室。男五人五色、それぞれの意地を賭けて相争う激しい生きざまを、東映任侠オールスター大競演で描いた火花散る迫力編。