仁義にそむくか知らねえが、親分衆の真っ只中で白鞘一本、盃を割る!日本侠客の血を湧かす人気シリーズ第8弾!誰が割ったか任侠の鑑!白鞘高倉、シマ破り、組長殺し、大血斗!エース高倉健の魅力爆発、人気シリーズ第8弾。天盟会次期会長の椅子をめぐる権力争いに絶縁状を叩きつけて単独解散をした元浜田組組長を激しく攻撃する天盟会との熾烈な戦いの中で、男の侠気と人情を格調高く描いた任侠娯楽巨篇。首都東京で一大勢力を誇る天盟会橋爪会長が暴力取締頂上作戦で検挙されて三年。次期会長を狙う上野組組長は、最高幹部の浜田組壊滅を策し、シマを荒らして頻繁に暴力事件を起していた。浜田宅で開かれた事始式で、浜田は会長の留守に起こった不祥事や任侠道の乱れを諌めた。橋爪会長の健康を心配する浜田に、警察から天盟会を解散すれば橋爪会長を釈放する内示があった。浜田は刑務所の橋爪会長を訪ね、乱れた天盟会を憂い解散してほしいと訴えた。しかし橋爪会長はその申し出を強く撥ねつける。浜田は橋爪会長にこれ以上の刑務所生活は無理だと、傘下の組長を招集して天盟会の解散を図るが、全員の反対に合い、浜田は絶縁状を天盟会に叩きつけ、浜田組だけの単独解散を決行した。中盆の村越は寿司屋を開業、浜田は応援してくれる三輪建設社長の世話で浜田土建を設立する。だが好機到来と喜ぶ天盟会の上野と赤堀は、解散した浜田組への攻撃をエスカレートさせる。浜田が上野組に襲われたのを始め、旧浜田組組員へも執拗な妨害や迫害が加えられる。ついには照子との結婚式を前日に控えた村越が、上野の放った刺客に刺し殺されてしまう。橋爪会長が保釈で帰ってきたのは、ちょうどその時だった。上野や赤堀の汚なさに愛想をつかした橋爪会長は平井に浜田を呼びにやらせたが、浜田と橋爪会長が会っては面倒になると、上野は後を追って平井を襲う。瀕死の体で浜田に辿り着いた平井は「会長が会いたがっている」と告げて息を引き取る。白鞘のドスを胸に抱き、任侠道のために死のうと決意した浜田は、出所祝いが開催されている料亭に殴り込み、上野、赤堀、伊坂らを血まつりにあげた。浜田の汚れのない心を知った橋爪会長は誤解を涙ながらに浜田に詫び、天盟会の解散を告げた。出演はエース高倉健を囲んで、待田京介、藤山寛美、菅原謙二、渡辺文雄、遠藤辰雄、松尾嘉代、桑原幸子、曽根晴美、小島慶四郎、原健策、宇佐美淳也らの実力演技派が脇を固めている。熾烈で陰惨な内部抗争をメリハリある配役で見せ場を作り、任侠道という男の道を名匠マキノ雅弘監督が気高く描き出す雄壮篇。(昭和43年2月公開 東映京都作品)