ストックホルムから数百キロ離れたバルト海の沿岸に、ポツンと建っている古い家があった。住人は主人のフレデリック、後妻のエリザベート、前妻の息子ヤール、娘のシャルロッテ、そして女中のイルマの五人だった。フレデリックは妻の目をかすめてはイルマを抱いた。エリザべートは夫の不倫に素知らぬ顔をしながら、義理の息子ヤールの若い肉体をむさぼっていた。こうした四人の淫蕩な生活にシャルロッテは悶々の日を送っていた。ある夜、三人の闖入者、脱走兵が現われた。囚人服を着たウルフ、グンナー、パールの三人で、彼らは刑務所から脱走して銃砲店から銃と弾薬を奪い、逃げてきたのだった。婦女暴行の前科を持つグンナーは、家人の前でイルマ犯し獣欲を満たした。ウルフは女には眼もくれなかった、パールと関係があったのだ。ウルフがここに逃げてきたのには理由があった。刑務所に入れられる前に大金を近くに隠していたのだ。グンナーはシャルロッテにも挑んだ。パールは彼女を救おうと、グンナーを射殺した。一人の警官が訪れて来た。ウルフは逃亡することを決心した。隠しておいたトランクを掘り出すと金を抜き取り、逃げるためのヨットを購入させるためにフレデリックを町へ行かせた。その頃、パールとシャルロッテは、互いに愛を語り合う仲になっていた。ウルフはパールに嫉妬して殴りつけた。やがてフレデリックが帰って来た……。