大学の工学部に通う学生・有間靖治(黒沢年男)は、両親に死に別れた天涯孤独の若者。学内で吹き荒れる学生運動に全く馴染めず、心を許す友達もいなかった。熱烈なガンマニアの彼は、都内の銃砲店でアルバイトをして学費を稼いでいたが、ある時、店の常連である大手製薬会社社長・石浜雄作(三国連太郎)に銃の腕前を買われ、運転手兼ボディガードとして雇われることになる。その石浜には黒い過去があった。戦時中、仲間の岩野(小松方正)と麻薬の密売で大儲けをしたのだ。その汚れた金を元手に一代で製薬会社を成功させた石浜だったが、そんな彼の前に困窮した岩野が現われる。金をよこさねば過去を暴くというのだ。仕方なく取引に応じた石浜は、有間を伴って受け渡し現場へ向かうものの、そこには岩野と組んだ暴力団の殺し屋が待ち構えていた。危険を察した有間は相手を皆殺しにする。その翌日、父親の安否を心配した岩野の娘みゆき(岡田可愛)が会社に石浜を訪ねる。みゆきは父親の悪事を全く知らない様子だったが、念のため有間がその後を尾行して動向を監視していたところ、やはりみゆきの身辺を探っていた暴力団に捕らえられてしまう。暴力団の暴行にも口を割らなかった有間だが、今度は製薬会社の工場が爆破され、株が大暴落してしまう。困った石浜は大手商社の社長・市原(清水将夫)に助けを求める。石浜の一人娘・美津子(高橋紀子)と市原の息子・信之(伊藤孝雄)は政略結婚が決まっていたのだ。やがて市原の会社と石浜の会社の業務提携が発表され、おかげで株価は奇跡のV字回復を遂げる。ところが、何者かが製薬会社の株を大量に購入していることが判明。会社乗っ取りだった。再び市原に株買戻しの資金援助を願い出る石浜だったが、にべもなく断られてしまう。そこで、美津子と結婚した信之の羽振りが妙に良いことに気付いた石浜と有間は、信之が株の買い占めで大儲けしたことを知る。信之を拉致して問い詰める2人。すると、株買い占めは市原の差し金であることが判明。怒った石浜は株券と信之の交換取引を市原に打診するが、待ち合わせ時間に現れたのは美津子を人質にした暴力団だった。一人娘か株券か、二者択一を迫られる石浜。信之を解放するふりをして美津子を救い出そうとした石浜だったが、逆に自分が拉致されてしまう。逆上した有間は暴力団の組長・花谷(大滝秀治)を拉致し、石浜を解放させるものの、既に石浜は廃人同然に成り果てていた。信之の口から全ての黒幕が国会議員・金森(北竜二)であることを聞き出した有間は、ライフルを片手に金森の邸宅へと乗り込んでいく…。