前科九犯、島村組々長の島村清吉は、獄中にて組の解散を宣言、五年の刑期を終えて出所した。清吉は電車の中でスリにあった美貌の女性、西宮恭子に一目惚れ。スリ団の一人を捕えた清吉は、その男がかつての自分の子分・カメこと林亀五郎と知って呆然とする。女房のみね子が経営するホルモン焼屋に居侯を決めこんだ清吉は、四散した子分たちの消息が気になり、神戸栄町で運送会社を営む元幹部の高村角三を訪ねるが、角三は急死していた。角三の死に不審を抱いた清吉は、角三が出入りしていた北斗海運が組織暴力団、北斗会の系列に属する事から北斗海運に出向くが、会長の重光、顔見知りの坂垣組長らに堅気呼ばわりされ追い返されてしまう。神戸に腰を据えた清吉は、愚連隊の才八、サブらを使って北斗会の縄張り荒らしを始め、角三の家を改造して“大日本ホルモン焼KK・神戸支店”の看板をかかげた。一方、四十一回目の出所をしたまむしのゴロ政と不死身の勝は無一文で古巣の新開地へ舞戻って来た。政は昼間出逢った養護施設、日の丸学園の美しい保母、恭子の事が脳裏にこびりつき離れない。偶然にも清吉の店で無銭飲食を決めこんだ政と勝は、清吉と一戦交えるが勝負は互格、いつしか両者は意気投合した。数日後、店の金を持ち出したサブをはじめ、勇、才八をこらしめようとした清吉だったが、恭子が現われ、サブたちが半年前に焼けた、日の丸学園の再建資金のために盗みを働いている事を聞かされて、清吉も協力を申し出た。だが、恭子が角三の許婚者だったと知って清吉はガックリ。やがて、北斗会が日の丸学園に、立ち退きをするか、二千万円を払うか、と要求して来た。清吉は北斗会が覚醒剤を扱っていたため、それで北斗会を恐喝した。一方、政と勝は北斗会から清吉殺しを二千万円で引き受けた。清吉とまむしの兄弟の凄まじい死闘……が、勝は傷つき、政もあっさり負けを認めた。政は名誉挽回とばかり、北斗海運の密輸品の横取りを計画するが失敗する。清吉は恭子から、角三が元やくざだった事から、北斗会に無理矢理麻薬の運送を強いられていたことを知らされた。やがて、恭子が北斗会の子分に殺された……。それぞれの怒りと復讐を胸に、清吉、政、勝は北斗会本部へと殴り込んだ……。