東京の建設会社に勤める水島鉱介は高校生の娘・陽菜と二人暮らし。 自身が手掛ける大きなプロジェクトが動き始めた矢先、鉱介は突然、故郷・滋賀県への異動を告げられる。 判然としない鉱介。 陽菜は陽菜でバンドに打ち込んでいたのだが、ある日、メンバーが陽菜の歌について悪く言っているのを聞いてしまう。 心にもやもやしたものを抱えたまま、二人は滋賀県へ引っ越すことに―。 鉱介の異動先は、まさかの子会社のケーブルテレビ局。 慣れない仕事や、滋賀独特の県民性、田舎暮らしにとまどい、ぶつかり合う父と娘。 そんなある日、陽菜はクラスメートから、隣町で行われるバンドコンテスト「軽音楽甲子園」に一緒に出てほしいと声をかけられる。 心がゆれる陽菜。 その頃、鉱介も人生の巻き返しを図ろうと、ある計画を企てるのだが、 それは「軽音楽甲子園」を利用して、一大プロジェクトを立ち上げるというものだった―。 地域に密着したケーブルテレビ局の人たち、故郷で暮らす老いた両親、亡くなった妻の妹など、多くの人とふれあいながら、 再びトパーズのような輝きを取り戻す、父と娘の物語。