四国八十八ヶ所巡りのとある御礼所で、巡礼姿の清楚な女性・我妻和歌子と知り合った一番星の桃次郎とジョナサンは、たちまち彼女にのぼせあがった。彼女はドライブイン・風車でアルバイトをしながら、倉敷の花莚のデザインを勉強するデザイナーの卵だった。桃次郎は風車に入りびたり。金造も例によって女房・君江と離婚騒動をまきおこす始末。そんな時、ひょんなことから桃次郎は、幻の車とワッパ仲間に恐れられている宇和島の“愛のコリーダ号”と勝負することになった。かくて、ギンギラギンの凄まじいデッドヒートが展開される。レースには負けたが、途中で妊婦を助けるという貴重な体験をした桃次郎は気分爽快。ついには和歌子との結婚を夢見るようになる。風車での幸福な日々は続くようにみえたが、ある日和歌子に悲しい知らせが届く。すぐに300万円用意しなければ、和歌子は借金の肩代わりに松山へ帰り、不本意な結婚をしなければならないというのだ。