テニス漫画の金字塔を原作としたOVAシリーズの最終作。俊英・岡ひろみの良き先輩である藤堂貴之が、アメリカでプロ入りを果たすことになった。かねてより想いを寄せていたひろみにその胸の内を告げ、渡米する藤堂。しかしプロの世界は想像以上にレベルが高く、早々の挫折を余儀なくされてしまう。そんな彼を心配しひろみもまた日本を発つが、一方でもうひとり、お蝶婦人の異名をとる天才プレイヤー・竜崎麗香も自分の限界を知り苦しんでいた。ひろみの心情をメインに描いていたこれまでのシリーズとはやや趣を変え、周囲の人物の内面にもスポットを当てた内容となっている。アニメオリジナルな展開も多く、15年以上も本作に携わってきた出崎統監督のカラーがより濃い一作だ。