星雲賞や日本SF大賞を受賞し、架空戦記ほか幅広い主題の物語を綴るSF作家・川又千秋。その川又が1980年代初頭から執筆した長編SF連作『亜人戦士』のアニメ化。西暦2200年。銀河文明と交わった地球人は多様な宇宙人との間に「亜人(サブ・ヒューマン)」と呼ばれるハーフを芽生えさせていた。そんな中、銀河系で唯一の機械文明を有すると判明した地球人は自分のみが文明人と奢(おご)り、他の宇宙人や亜人を蛮族として蔑視していた。だが地球人に蔑まれる亜人の青年ゼロは、実は古代銀河を支配していた魔神の末裔だった。己の素性を知ったゼロは宇宙の支配者という宿命を自覚。強大な銀河帝国マンジタラとの戦いの道を歩むのだった。100分のOVAを先行して劇場公開したアニメ映画。原作の壮大な物語世界を映像化すべく、当初はアニメ版も連作として製作される予定だった(初期には『亜人戦士1』の題名で雑誌などに紹介された)が、単発に終わった。