国民を戦争へと駆り立てるために、国家はどのように映像と情報を操作するのか。太平洋戦争時の極秘資料と映像から、アメリカの「映像プロパガンダ」の原点を解き明かす。アメリカ海兵隊が太平洋戦争の戦場で撮影した、およそ3000本、500時間のフィルムがある。当時制作されたプロパガンダ映画の元素材だ。米軍は「映像は兵器だ」として、兵士と国民の一体感を生む映像を大々的に流す一方、「国民の目に触れるべきでない映像」を排除。巧みな映像戦略で、莫大な戦費の実に6割を国民に「自主的に」供出させていた。極秘資料と映像、そして元カメラマンらの証言から、アメリカの映像プロパガンダの起源に迫る。