今から四百数十年前…。群雄割拠の戦国时代。戦乱の世を制し平定したのは羽柴秀吉だった。その天下统一の阴には、二人の军师の活跃があった。一人は竹中半兵卫。そしてもう一人は黒田官兵卫。竹中半兵卫の名を世に広めたのが、美浓・稲叶山城の乗っ取りである。织田信长も手を焼いた难攻不落の稲叶山城を、わずか16名の手势で一夜にして夺い取り、主君・斉藤龙兴の愚政を諫めると自らは隠居を申し出、あっさりと城を返上したのだった。その顷、播磨の诸将たちは、东から迫る信长と西に絶大な力を夸る毛利に挟まれ、天下の行方をじっと见据えていた。姫路城の城代で小寺政识に仕えていた黒田官兵卫は、早くから信长の天下を予见し、自らも天下の政に组したいと秘かに野望を胸に抱いていた。ある日、半兵卫のことを闻いた官兵卫は、どんな人物なのか见极めるため会いに行く。その道中、龙兴の元家臣に袭われた半兵卫の妻・ちさと枫を助ける。半兵卫のもとを访ねると、そこには信长の命を受けて半兵卫を勧诱しにきた秀吉の姿が。半兵卫と官兵卫、そして秀吉。后に天下を共に目指す3人の不思议な巡り合せであった。「天下は一人の天下に非ず」と信じる半兵卫は菩提山城を妻・ちさと弟・久作に託し、秀吉の军师となって、抜きん出た才を発挥していく。その后、「天下布武」を唱えた信长は官兵卫の予想通り、越前の朝仓义景、北近江の浅井长政を破り、破竹の势いを増していく。官兵卫は、毛利に心を寄せる主君・小寺政识や重臣たち、さらに近隣の诸将を説き伏せていく。さらに、信长への忠诚の証として一子・松寿丸を人质に差出すことに。妻・光は反対するが、母と生き别れた生い立ちを持つ源蔵に説得され、决意を固める。松寿丸は信长の命を受け、秀吉の妻・ねねと暮らすことになる。天正5年、毛利攻めの総大将として秀吉は半兵卫、荒木村重、さらに、毛利に积年の思いを抱く尼子胜久、山中鹿之介を引き连れて西へ向かい、官兵卫は秀吉たちを播磨に迎え入れる。しかし、一度は调略した筈の近隣诸将たちが、信长に怖れをなして次々と毛利方に寝返ったのだった。一方、生来病弱だった半兵卫は、絶えず秀吉の侧で戦场に身を置き、无理を重ねていた。戦を憎み、侍を嫌っていた枫の兄・多十を戦に引き出し、死なせてしまうと、病も一気に进行し、秀吉から养生を命じられるのだった。亲しかった摂津の武将・荒木村重の突然の谋反と、主君・政识の寝返りを闻き、官兵卫は、父・宗円に后事を託し、村重の翻意を促すため、単身、有冈城に乗り込む。しかし、その后、官兵卫の消息は途絶える。村重らの寝返りに苛立つ信长は、秀吉に命じて官兵卫の息子・松寿丸を杀すよう命じるのだった。それを闻いた半兵卫は命を赌して一计を案じる。有冈城の隅にある土牢に、一人の男の姿が。衣服も汚れ、髪も髭も伸び放题の官兵卫だった…。